2010年7月 2日 (金)

驚きのスキル

今朝も例によってばーちゃんは「今日私休みですか?」を何度も繰り返して聞いていたのだけれど、いつもより短めに、だいたい20回目ぐらいで納得したらしい。

私が台所で洗い物をしているところ、ばーちゃんは私の背後5メートルぐらいの位置にある上がりかまちに腰掛けて質問を続ける。
「何曜日ですか」「金曜ですよ-」「金曜は私、休みですね」「そうですよ-」
「だったら部屋に戻っておこう。よーいしょ、よいしょ、よいしょ」

数回繰り返された「よいしょ」はだんだん小さくフェードアウトしていった。

面倒なのでこの会話の間ずっと振り向かずに洗い物をしていた私だったけれど、おや声が聞こえなくなったな、今日はえらく素直に部屋に帰ったな、と思いつつ、洗い物を終えて振り返ったら、ばーちゃんは元の場所から1ミリも動いていなかった。っていうか、立ち上がりさえしていなかった。

いったいあのだんだんフェードアウトする「よいしょ」はなんだったのか。
とりあえず知らないうちに彼女が驚きのスキルを身につけていたのは確かなのだった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年6月28日 (月)

たぶん新記録

相変わらずばーちゃん98歳の最大の関心は「今日はデイケアに行く日なのか?」ということだ。
認知症が進行しているのか、一度尋ねてから次に同じ事を尋ねるまでの間隔が、去年は5分ぐらいだったのが今は3分を切っている。

今日も20回目ぐらいにうんざりしてしまった。

「ちゃん太さん、今日は私センター行きますか?」
「行きませんよ」
「何曜日?」
「月曜です」
「そしたら月曜日で私は休みですね」
「そうですよ」
「行かないんですね」
「そうです。でもおばあちゃん、朝から何度も同じこと聞いてるけど、ちゃんと覚えてね?さっき聞いてから3分経ってないですよ」
「そうですか。わかりました。で、今日は私センター行きますか?」

…あかん。最短記録が更新されてしまった。願わくば、この30秒という記録が破られないことを祈るばかりだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年5月16日 (日)

たちが悪い言い回し

毎朝3から6分間隔で繰り返されるばーちゃんの「今日私どこかに行きますんか」は地味にイライラするのだけれども、それでもこう毎日繰り返されると、10回ぐらいしか反復しなかった日は「きょうは一体どうしたんだ?どこか具合悪いのか?」と心配してしまうぐらいには日常に組み込まれてしまっている。
反復それ自体よりもダメージが大きいのは、全くそんな事実がないのに「意地悪して教えてくれなかったからデイケアに行きそびれた」という話を作ってしまうことだ。

基本的に健康でよく食べる人なのでお腹がすくのか、台所に入り込んで(本人的にはこっそり)食べ物を探すのも大概いやなのだが、それは今朝お気に入りの耐熱ガラスボウルを割られてしまったように、食器を壊されたりカトラリーをなくされたりするような目に見えるダメージにつながりやすいからだ。
でも食べ物関係でイライラするのは、9時半頃から「もうお昼ですね」を15分から30分おきに言いに来ることだ。要するに早くご飯にしてくれということなのだけれど、「まあもうこんな時間」としか言わなくて、具体的にご飯の催促はしないところがもやもやする。
そしてまさしく今作っていますよ、のタイミングで、「何にも食べるもんなかったら、パンの耳でもご飯粒でもいいから」とねだりに来るのは、私の何を試しているのだろう。

今朝も朝6時前から「ご飯粒でもパンくずでも」とやってきて、急いで朝ご飯を整えた頃にはすでに再び寝床に入ってしまっている、というのをやられて、気がついた。
この言い方が腹立たしいのは、もともとありもしない罪悪感をわざわざ作らせるように仕向けられているからだと。

まあ、もやもやの原因がわかってその場はすっきりしても、同じことやられたらまたもやもやするのだけれどね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)